「もっと、いっぱい、」
「ぅん、?」
「知りたいです、……大原先輩の、こと、」
気持ち悪いかな。
小さい頃から今までの、フワリくんの全部が知りたいなんて……
オカシイかな、そんな風に思うのは。
「年表でも、書く?」
言いながら、フワリくんがおかしそうに笑う。
だから私も、つられて笑った。
もっと、いっぱい。
これまでのフワリくんも、これからのフワリくんも、全部のフワリくんを知っていきたいな。
「あれ、今日はちゃんと一緒にいる」
「お、瞬くん。」
10月なのにTシャツ姿の春田会長は、今日も暑そう。
「当たり前だ。ななちゃん俺の彼女だし。」
「らしいね、よかったじゃん」
「おう。」
「、…」
もう二度と、春田先輩にからかわれることはないと思ってた、のに。
またこんな風に、当たり前のように言ってもらえるなんて……
どうしよう……溢れる幸せが、もったいない。
「つーかさ、一昨日のグラウンドでのゲーム、直人優勝したって聞いた?」
「うん。」
春田先輩が、私たちの前の席に座り込んだ。


