羨ましくて羨ましくて、今日こそ絶対にフワリくんに会う!って張り切って、放課後ヨッコといつものように3-2へ向かう。
「今日もなんも仕事なさそうだねー」
なんて笑っているヨッコに幸福の女神が舞い降りたのは、3-2の教室に一歩足を踏み入れたときだった。
「あっ、雑用係!」
私たちを呼んだのは、教壇のとこに立っている菊地弟。
と、その横には菊地先輩。
呼ばれたヨッコは瞬時に私の腕をぎゅっと握ってしがみ付く。
そして私も、瞬時に教室の中にフワリくんがいないことを確認。
前は遠慮して、中々入れなかった3年生の教室。
だけど準備が始まるようになってからは、3-2の生徒と1-3の生徒が何人もゴチャゴチャと隔たりなく作業をしているから、遠慮なくスムーズに足が進むようになっていた。
「わりぃ、ちょっと雑用頼まれてくれる?」
「あ、うん」
菊地先輩もいるから恥ずかしがっているヨッコを連れて、2人がいる教壇へ。


