「……離す、って、言われても、」
「、…」
「離さねぇ、けど、」
「、、、」
溶けて……私はそのうち消えるんじゃないかって、本気で思う。
だけどフワリくんのせいで溶けるなら……それも幸せかもしれない。
さっき女子たちが言ってたように、私は気持ち悪いくらい、フワリくんのことが好きだから。
「せっかくなんだし、もりりんもなんか歌ってよー」
「お、そうか?」
断る気もなく、もりりんが曲を入れる。
「私、ちょっと、……トイレ、行って来ます、」
「……ん、」
手は離したくないけど……目がヒリヒリして、さっきからずっと痛い。
泣いて擦りすぎたのか、絶対赤くなってるから、目を洗いたいなって。
フワリくんの足を避けて、部屋を出た。
出た廊下では最新の曲が流れてて、熱気ですごい部屋の中から、一気に空気が涼しくなった。
「……トイレ、どっちだろ、?」
きょろきょろと、辺りを見渡していたら。
「トイレなら、右行ってすぐだよ」
「、…」
いつの間にか後ろに立っていたきくりんが、教えてくれた。
「あ、りがとう、」
「うん」
どんな……顔で、会えばいいのか。
浮かれていた自分に……急に、自己嫌悪。
「うまくいった?」
「、…」
「大原先輩と」


