「彼女じゃないんじゃないかなぁ?」
3-2の教室を出て階段を下りている時、私がずっと考えていたことをヨッコが口にした。
「友達、って感じじゃなかった?」
「…う~ん」
「彼女だったらあんな風に、他の男子と一緒に帰らなくない?」
「…確かに」
付き合っている2人ってよりも、友達って感じだった。
でもすごく、仲は良さそうだったな。
あずりん先輩が彼女じゃないにしても、もしかしたら他に彼女がいるかもしれないし。
フワリくんて……モテるのかな?
「あずりん先輩、最初は怖かったけど、なんか面白い人だったね」
「うん、ほんと」
元気で明るくて豪快で、近くにいたら楽しいんだろうなって、この短い時間でもわかった。
そんな人がフワリくんの傍にいつもいる。
付き合ってないとしても、友達だとしても、いつも傍に、いるんだな……


