「彼氏、は、」
「…うん、」
「いません、……いたこと、ありません、」
「……え、」
真正面で……フワリくんの目が、大きく見開く。
「16年間、いたこと、ない、デス……」
「……。」
これで……フワリくんの中の、どんなストーリーもくつがえせたはず。
「……そ、なの、?」
「ハイ、」
「……。」
「、…」
「……、」
少しだけ……ほんの少しだけ……フワリくんの口元が、緩んでる。
にこにこしたいのを堪えるように……緩んでる……
「、そ、なんだ、」
「、…ハイ」
「そ、っか、」
「、ハイ」
「そー、か、」
喜んでるのが、フワリくんの表情から伝わってきちゃうから。
にやけを堪えるフワリくんの表情が……可愛くて、キュンキュンする。
可愛くて、そんな表情をいつまででも見ていたいのに。
「……。」
「、…」
顔が……また、険しくなった。


