「お前の個人的雑用係じゃないんじゃーー!」



怒り心頭のあずりん先輩の横を苦笑いで通り、フワリくんは教室の中へ入って行った。


こ、このパック……


フ、フフ、、フワリくんが飲んだ、コーヒー牛乳……


プルプルと震える手の中にある紙パック。


キラキラと輝いているようにさえ見える紙パック。



が、私の手からパッと消えた。



「もー、ごめんねぇ、あいつらうるさくて」



スー先輩も苦笑いでそれを取り、教室の前にあるゴミ箱へあっけなくポイ。



…………。



私の、宝物になりかけたものが……



「あはは…」



もはやヨッコも苦笑いをするしかない。


もう…、もう…。



「ほんっとあいつなんなの」

「そんなことよりあずさ、私たちなにすんの?」

「んぁ?んー、……よし、今日はなんもやることないから雑用係はかいさ~ん!」

「いいんですか?」

「うん、いいよいいよ、私も帰るし!ねー誰か帰る人~?あっ、雄介帰るの?一緒に帰ろ~ぜ!」

「んぁ~、またかよ」

「だって1人で帰るのつまんないじゃん!」