暗闇は……いつもより少しだけ、フワリくんをお喋りにする。
わざと楽しい話しをしてくれているなんて、気づく余裕もない私に、フワリくんはいっぱい話してくれる。
「瞬くんは、……勉強もできて、性格もよくて、イケメンで、いつもモテっから、」
「、…」
「去年、あずさが瞬くんに告白するって、知ったとき、」
ずっと……
体育祭の頃は、フワリくんはあずりん先輩のことが好きなんだって……思ってた。
その答えを、ちゃんと聞いたわけじゃないけど。
でも今は、『さっちゃん』がいる。
だからなんとなく、あずりん先輩は違ったのかなって……思うけど。
「あんとき、あずさ血迷ったな。って、思ったの、俺。」
「え、ちま…?」
「絶対……あずさじゃ無理だと思ってた、から。」
「、…」
無理だって、決めつけているフワリくんが可笑しくて、また少し笑えた。
「でも瞬くんも、なにを血迷ったんか……付き合いだして、」
「、…」
「俺ん中じゃあの2人、血迷いカップル。」
「ふふ、」
「でも瞬くん、本気だったみたいで。血迷ったわけじゃ、なかった。」


