「ツインテールちゃーん、それ終わったらクモの巣手伝ってー。これ全然できない」
「あ、はい」
血しぶきはあとでもいいから、すぐに山本先輩の手伝いに向かう。
「ごめんねー」
「イエ、」
「クモの巣とか、俺超嫌いなんだけど。つーかクモが無理」
「私も、デス、」
「だよねー」
DVD鑑賞の時間が結構長かったから、時計を見たら、もう18時を回ってた。
窓の外が見えないと、時間の感覚が鈍る。
まだ17時前の感覚がしてたけど、あと1時間で最終下校時刻だ。
「時間、あんまりない、ですね、」
「ん?……え、まじ、もうこんな時間かよ!」
感覚が鈍っていたのは、山本先輩も一緒みたい。
「ごめん、俺もう帰んないと!」
「え、」
「今日親いなくてさ、下の妹1人で留守番してんの。上の妹はバイトでいなし、てことで先帰るわ!」
「え、…」
ダッシュで鞄を持った山本先輩が、ダッシュで消えて行った。
いきなりポカンと空いた……私の隣。
……嘘、でしょ。
フワリくんと……2人だけになっちゃった。
「……、」
「……。」


