「1年生のみんなは初めてだからわからないことも多いだろうけど、ここにいるやっさしぃ~~い先輩たちが色々教えてくれるから、怖がらないでなんでも聞いてね。大丈夫、見た目ヤンキーみたいなのも意外といい奴だから」
「意外とってひでー」
そんな話を聞いているのか聞いていないのか、フワリくんはまだ前のお友達と楽しそうにしている。
先生の話……聞かないタイプ?
「じゃあまずは係を決めなきゃなんだけどね、んー……取り合えずは」
そこまで言うと、林先生は黒板に係の名前を書きだした。
チームリーダー
チーム副リーダー
応援団
衣装係
小道具係
パネル係
応援旗係
スローガン係
パフォーマンス係
雑用係
放送係
清掃係
えっ、こんなにあるの!?
学祭じゃないのに!?
「言っただろ、熱い熱戦が繰り広げられるって」
いつのまにか隣で腕組みをしているもりりんが、ボソッと呟く。
「準備期間からが勝負なんだよ、この戦いは」
「……。」
体育祭……
恐るべし……。


