次の日、学校の玄関で最初に会ったのは、友達でも同級生でもなくて。


会ったのは。



「お、ななちゃん、」

「え、!」



会ったのは、フワリくん。


期待してなかったのに、呆気なく訪れた、『また明日』。


期待していなかった分、驚きが隠せない。



「え、って、?」

「あ、イエ、…ナンデモ、」



こんな……朝イチで会えるなんて、今までない。


今日絶対いい日!


絶対絶対、ラッキーDAY!



「なんか、……さっきまで一緒にいた気ぃ、すんな、」

「、…」

「じゅー……じゅう、にさん時間前まで……一緒だったから、か」



フワリくんが、可笑しそうに笑ってる。


こんなに……こんなに可愛い笑顔を、こんな朝から見られるなんて。


今日は本当に、ラッキーデ、



「お、愛、………さっちゃん、」

「、…」



言い直したのは……


向こうにいた、愛原さんの名前……。



呼び方が、変わってた。


言い直すくらい呼び慣れてない、『さっちゃん』に……。