「あーめんどくせぇ!菊!頼むからやれ!今度肉まんおごるからやれ!」

「お、まじ?」

「え、食い付いた」

「じゃあもりりん、肉まん3個で手を打とう」

「よし、のった!」


「「「おお~!」」」



教室から、安堵の拍手が沸き起こる。


こうしてガクバケのリーダーは、またしても菊地先輩に決定。


菊地先輩がリーダーで、なんだか安心。


だって知らない先輩がリーダーだと、ちょっと怖い気がしたから。




「じゃあまず、お化け屋敷のテーマを決めまーす」



5階部分を全部使うお化け屋敷は、4階の階段を上るところからスタートするらしい。


階段を上って5階に着くと、廊下から各教室、トイレや準備室、全てを使ってぐるっと1周してゴール。


元々空き教室が多いうえ相当広い5階は、普段1人で行くだけで不気味だからお化け屋敷にはもってこいだ。


30分くらい話し合って、テーマは廃アパートに決まった。



「じゃあどうしよっか。グループ分けしたほうがこれからの作業しやすいよね」

「グループごとに担当する教室も分ける感じでいんじゃね?」



菊地先輩の発言に、山本先輩が案を出す。



「じゃあまずはグループ分けだね。1グループ7~8人くらいで丁度いい感じだと思うから、自由に決めて決まったところから教えて」