生ぬるい、風が吹く。
部活対抗リレーの歓声に押されるように、風が吹く。
「なんか、疲れた、」
体育館へ続く二三段の階段に、フワリくんが座った。
「全校生徒へ向けて、なんて、……なんも言うこと、ねぇし、」
「、…」
確かに。
全校生徒に向けてなんて、別に言いたいことはない。
きっと、誰も。
「ん?座ん、ない、?」
「いいん、です、か?」
「なんで、いつも聞くの、」
フワリくんが、可笑しそうに笑ってる。
「別に俺の隣、許可、いらねぇし、」
そう、だけど。
フワリくんの隣に座るのは、私にとって、一大事。
なんで隣に座んだよって、思われてたら、嫌、……だから。
いつも確認してしまうのは、傷つかないための予防線。
「お邪魔、しマス、、」
勇気を出して隣に座ったら、目の前に、影が2つできた。
右側にフワリくんの影。
左側に、私の影。
私の影は、少しだけ、緊張してるみたい……


