「テント、戻ろ、」
「、…」
なにも言えなくて、ただ頷いた。
歩き出したフワリくんの背中に、着いて行くことしか出来ない。
かろうじて動く足が、……重すぎる足が、……必死に背中に着いて行く。
立ち止まってくれない、振り向いてくれない背中に、着いて行く。
空はきっと青いのに。
直人先輩のチームはあんなに嬉しそうなのに。
私の心だけ、置いてけぼり。
同じチームはもう終わる。
同じTシャツもお揃いのハッピも、青いミサンガも。
今日でおしまい。
もう、3年生の教室に行くことだって、なくなる。
フワリくんとの接点は、結局、体育祭での同じチームってだけだったから。
今日で全部、ゼロになる……


