ふんわり王子と甘い恋♡




涙を堪えるのって、ほんとに難しい。


フワリくんの優しさにすら出たがる涙は、俯くことでしか隠せない。


なのに俯いたら余計に出たがって、不都合だらけ……


恋は本当に試練の連続で、思うようにいかないことばかり。


目の前に座るあずりん先輩を、フワリくんはなにを想って見てるのか。


告白は、いつ……なんて言うのか……


その想いは、実る、のか……


頭の中はもう、体育祭どころじゃない。




「お、次はアメ食い競争」



わーわー盛り上がるグラウンド。


アメを取るために顔を小麦で真っ白に染めた生徒たちが、おおはしゃぎしてる。



「あー、私これ出りゃよかったな」

「え、これ出たがる女子初めて見た」



あずりん先輩みたいになれば、フワリくんからの好きがもらえるのかな。


フワリくんの特別な女の子に、なれるのかな。


だけど絶対無理。


私なんかよりよっぽど大人で、みんなの中心にいて、かっこいいあずりん先輩にいくら憧れたって……


私なんかじゃ、絶対にこの人みたいには、なれない……



「、飲みもん、買って、くる、?」

「、…」

「熱中症、かもしんねぇ、し。」

「…、、」



優しくされると、苦しい。


本当に本気で、息が詰まりそう……



「アリガトウ、ゴザイマス、……でも、大丈夫、です、」



顔を、あげた。


大盛り上がりの体育祭、みんなに、心配をかけたくない。


今はまだ、ギリギリ、笑っていられるから……



だから大丈夫……