「ん?んー……なん、だっけ。」

「はぁ!?なんだっけじゃねぇだろ!なにボケてんだよ、旗描き終わったからってやる気なくしてんじゃねぇよ!むしろ本番は今からなんすけど!」



ヨッコが聞いた質問なのに、主導権はあっけなくあずりん先輩に握られる。



「ボケて、ねぇし、」

「ボケボケだろが!いやむしろボケてもいいからやる気を出せ!」

「やる気は、ある。」

「だったら自分の出る競技ぐらい把握しとけ!」

「……。」

「……。」



ヨッコが何気なく聞いただけの質問が、あれよあれよと進んで行く。


結局フワリくんは、なにに出るの……。


フワリくんはあずりん先輩と会話をするためか、私の左隣に、座った。


そのせいで左側が……緊張。



「つーかボケてんは、あずさ、だろ。」

「はー?私のどこが、」

「鈍感も、程々にしろや。」


「……。」



それは……その意味は……


あずりん先輩がフワリくんの気持ちに全然気づいてないって……鈍感だって……そういう意味?


そんなの、2人のときに話せばいいのに。


なんで、今、それを言うの。


なんでわざわざ私の隣で……