開会宣言のあとは実行委員長からの注意事項を聞き、準備運動をしてテントに戻った。
体育館での球技組は体育館に移動したり、外での競技組はそのままテントにいたりで、各々が自分の役割を自分で管理しながらの体育祭。
まだなにも始まっていないこの時間は、大音量でBGMが流れてる。
「みんなー、自分でしおり見て、自分の出番確認してねー。見つかんない人放送で呼び出すこともあるから、放送ちゃんと聞いててよー!」
「「はーい」」
チームのみんなに声を上げる菊地先輩を、ヨッコがうっとりして見ている。
「私バレーまで暇だー」
「うちらのバレー結構後だもんねぇ」
1番前のイスを陣取って座っているあずりん先輩とスー先輩。
その真後ろに、私はヨッコと座った。
「うちらのフットサルもまだまだだねぇ」
「ね、取り合えずみんなの応援しようか」
テントの中は日陰になっているから、結構涼しい。
周りに誰が座ってるかな?って、なんとなくキョロキョロ見渡したとき。
「大原先輩、なにに出るんですか?」
「……!?」
座る場所を探してウロウロしていたフワリくんに、突然、ヨッコが声を掛けた。


