「えー、本日は大変お日柄もよく、体育祭日和となりましたことを、大変嬉しく思います」
「きゃー!春田せんぱーーい!」
「瞬くーーん!」
「春田ーー!かてぇぞーー!」
「そんなわけで、ケガなく、悔いなく、遠慮なく!やる気だけはありでいきましょう!じゃあみんな、クラッカーの準備はできてますか?」
「「「イェェェエ!」」」
「「「うぉぉぉぉお!」」」
「それでは体育祭、……、スターーーート!!」
パンパンパァァァン!
開会の合図と共に、全校生徒が一斉にクラッカーを鳴らす。
グラウンドに舞った、クラッカーのテープたち。
キレイ、なんだけど……。
私のヒモが、……抜けない。
パンッ!
「あ……」
1人だけ、出遅れてのクラッカー。
「あんたなにしてんの」
「遅、」
「、…」
周りのチームメイトが振り向いて笑ってる。
その中に、フワリくんの笑顔も見える。
「、やっぱウケんな、ななちゃん、」
「おめぇのハッピのほうがウケるけどな」
「……。」
「…、」
あずりん先輩に突っ込まれ、私たちのチームに盛大な笑いが起きたあと……
「よっしゃ、優勝するぞー!」
「うおおおお!!」
まるでリーダのように気合を入れるあずりん先輩の声とともに、
体育祭の一日目は幕を開けた。


