「あーあーあー、なまっちょろい男の代表がなに言ってくれてんだか。つーかあんた旗は完成したの?」
「……ま、だ、」
「はあ!?まだなのになに1年女子両手に抱えてサボってんだよ!」
「別に、抱えてな、」
「今年の体育祭は男女交際禁止なんですけど!?」
「な、んだよ、それ。」
「今決めたの、たった今決まったの!私たちのチームは男女交際禁止、はい決定!つーわけだからイチャイチャしてっと所構わず止めにいくんで」
「……お、前。まじで、そんなんじゃ嫁に行けねぇ、」
「うっせぇ!」
「……。」
いつものやり取りの中、私はどうしたって愛原さんが気になる。
さっきの話はもう終わったのかなって。
フワリくんは、なにかを答えたのかなって。
もしかして、2人はもう既にカップル?……って。
「はい、てことで休憩終わりー。さぁみなさん、各自作業に戻りましょー!」
「俺、まだ休憩時間、」
「戻りましょー!」
「……。」
フワリくんは、どう頑張ってもあずりん先輩には敵わない。
だから私も絶対に、敵わない。