「なな絶対両想い!もう告っちゃいなよ、絶対うまくい、…」
ミネが大きな声で言いかけた時、後ろをフワリくんが通って行った、から。
慌ててミネの口を押えたけど……
「……ふは。」
「、…」
目が合って、私たちがうるさかったからか、笑われた……。
でも……眉を下げて笑ってくれるフワリくんに、胸は焦がれる……
「ほらぁ、今もななのこと見て超微笑んでた!」
「あの笑顔ぬかりねー!」
「今も全くうちらのこと見てなかったし!ななしか見てなかった!」
「うちらの存在完全空気!」
通り過ぎたフワリくんを見たみんなが、ものすごいテンションで騒いでる。
だから私は人一倍冷静になって、現実を伝える。
「全然、そんなんじゃないよ。さっき2人でいたのも、ちゃんと理由があるし……」
「理由ってなによ」
「謝りに……来てくれただけ、で」
「なにを?」
「なんか私のせいで怒らせちゃったっぽかったんだけど、ななちゃんのせいじゃないよって、」
そういえば結局、フワリくんはなんで機嫌を損ねていたんだろう。


