「前に、呼ばれてた、から、……友達、に。」
「……」
「なな、って……」
「、…」
別に今のは、フワリくんが私を呼んだわけじゃない。
わかってる、けど……
わかってても、勝手に火照るものは止められない。
「確か、購買の前、で、」
「購買?え、いつ……」
フワリくんは一体、いつの話をしているの?
「まだ体育祭のチームとか、決まってない、頃、だとおも、う」
「、…」
チームも決まってない、頃。
フワリくんと、話したことも関わったこともない、頃?
「そんな前……から?」
「いや、あの、」
「……」
「ご、めん、勝手に、盗み聞き、みたいな……」
「い、イエ、……こちらこそ、スミマセ、、」
フワリくんが照れるから、私も照れる。
フワリくんが下を向くから、私も下を向く。
「……」
「、…」
恋は……倒れてはすぐに起き上がるらしい。
起き上がる気なんてなくても、勝手に、無意識に起き上がる。
全然ダメだ……私きっと、この人が誰を好きでも……終われない。
倒れたままで、いられないよ……


