フワリくんに名前を呼んでもらえる女の子は、想像よりもたくさんいるみたい。
名前を呼ばれたくらいで浮かれていた自分が、なんだかバカみたいに思えてくる。
チラっと見たむっちゃんさんは、少し派手で、ギャルっぽい。
あずりん先輩とも谷ぽんのお友だちとも、もちろん私とも違うタイプだ。
「大ちゃん、コーヒー牛乳ないと生きていけないんじゃない?」
「あはは、ほんとどんだけ好きなの」
「大ちゃんもたまにはコーラとか飲めばいいのに」
「……」
隣から聞こえてくる会話は……
なんでだろう、フワリくんが参加していないように感じる。
女子たちは、フワリくんの前で、フワリくんに話しかけているのに。
だってフワリくんの声が、あんまり聞こえてこない。
「大ちゃん、次はいつうち来る?」
「、…」
私がここにいる意味は、なんだろうって思った。
もういいやって。
他の3年生に朝倉先輩のことを聞きに行こうって。
フワリくんへの用事は終わっちゃったから、ここにいる意味はもうないし……
何よりも、女の子が寄ってくるフワリくんの傍には、いたくない。
取り合えず、教室に戻っ、
「、…」
掴まれたのは……左手首。
立ち上がりかけた私の手首を、フワリくんが掴んでる。
「どこ、行くの。」
「ぇ……」
「「「…………。」」」


