「ん?あれ。大ちゃん前提で話しちゃったけど、間違ってた?」
「……、いえ」
隠せそうにないから、素直に認めてしまった。
大人の先生に子供の話は笑われそうだけど、林先生が教えてくれるフワリくんには愛がいっぱい詰まっていたから。
そんな風に生徒を見てくれている先生になら、なにを話したって大丈夫と思えたから。
「……私、子供すぎるんです」
「ん?」
「……大ちゃん先輩が、……誰かを好きなの、……無理で」
「……」
「……自分のことしか……考えられないん、です……」
誰かの幸せじゃなくて、自分の幸せしか願えない。
フワリくんとあずりん先輩がうまくいけばいいなんて。
フワリくんが幸せならいいなんて。
どう頑張ったって、絶対に思えない……
「そりゃーね、みんな同じだと思うよ?私だって自分の幸せが大事だし」
「でも……、あずりん先輩は、春田せんぱいに他に気になる子が出来ても、」
「あー、あの子らも別れたんだってね」
「全然認めて、……笑って……すごい大人で……」
この人を好きになって良かったって……あずりん先輩はそう言っていた。
なのに私は全然違う。
だってこんなに辛いなら、フワリくんのこと好きになりたくなかった。
こんな想いをするくらいなら、遠くから見ているだけのほうが楽しかった。


