ふんわり王子と甘い恋♡




「席、ありそ?」

「はい、……大丈夫、デス」



学食の中で、フワリくんと別れた。


フワリくんはさっきの女の先輩のところへ向かって行くから、その背中を見送る。


5、6人分とってある席は、きっと3年生みんなで座るため。


その席に、あずりん先輩も来るのかな……


フワリくんはいつかあずりん先輩に、気持ち、伝えるのかな……




「あ、高橋!」



ザワザワと賑わう学食内で、男子に呼ばれた名前。


たくさんいるであろう『高橋』だけど、私のことだってわかったのは、呼んでいる菊地弟がフワリくんのほうから歩いてきたから。


視界にはフワリくんしか入っていなかったけど、呼ばれた瞬間、その視線は菊地弟へ移った。


だけどそのとき、視界の隅でフワリくんが振り向いた気がして……



ほんの一瞬、




「…、」


「……」




目が、合った。