コーヒー牛乳だけは誰にも取られたくなくて、両手でギュッと持ち続けた。
手の温度でぬるくなってもいい。
これだけは、絶対に死守してみせる……。
「あ、いた。ちょっとあんたたち、旗1年生だけにやらせてるでしょ!」
学食の入り口から、大きな声で私たちの席に向かって来たのは林先生。
目の前の山本先輩が、コッペパンを食べながら片足をイスに上げて、頬杖着いてだらしなく先生を見上げた。
「なにりんちゃん、なんで怒ってんの?」
「教室に様子見に行ったら、3年生誰もいないってどういうこと!」
「違うんだって、俺買い出し行ってたんだって、絵の具の」
「いい訳しない!あんたたち先輩なんだからしっかりしなさいよ!」
林先生が鬼の形相で怒ってる。
この感じ、あずりん先輩と少し似てる……カモ。
この先生、本当にもりりんと付き合ってるのかな。
もりりんの方が年下、だよね?
大人が一体どんな恋をするのか、ちょっと興味あるな……


