女の子には優しいというか、チャラいの間違いじゃないでしょうか……。


多分、優しいのはそう言ってくれた菊地先輩のほう……


ヨッコを呼んであげたいけど、そんなことできる状況じゃないし。


お願い、フワリくん早く戻ってきて……



「はい、じゃあチョコパンね」

「あ、え……?」



いつの間にかお会計を済ませた山本先輩に、チョコパンを1つ渡された。



「女の子なら好きでしょ?チョコ」

「あ……は、い」

「遠慮せず召し上がれ」

「あ、りがとう……ございます」

「うん、どーいたしまして」



遠慮して選べない私を見て、多分、選んでくれた。


山本先輩も……優しいの、かも。


フワリくんの周りにいる人たちは……みんな優しい。