「雑用ちゃーん、なに食べたい?アイス?ジュース?モナカ?」

「モナカってどこに売ってんの」



学食に向かう途中にある購買で、私はなぜかよく知りもしない3年男子と行動を共にしている。


人生とは時に思いもよらない試練が舞い降りるけど……これは……究極の試練かもしれない。


せめてあずりん先輩がいれば……なんて願いが届くわけもなく、本当にさらわれた気分だ。



「アイス?パン?お兄さんが奢ってあげるよー」

「まじ!?奢ってくれんの!?」

「雄介は自分で買え」

「……。」

「高橋さん、ヤマ女の子には優しいから、遠慮なくなんか奢ってもらいな?」

「……で、でも」