2階の踊り場で、あずりん先輩の声が響いた。
手を広げ駆けて来た先輩は、私をぎゅっと抱きしめた。
「なにー?すぐるにこき使われてるのー?かわいそうにぃ」
「ぃ、ぇ、……雑用、を……」
「雑用?こんなとこで?」
ぎゅっと抱きしめられていて、苦しい……。
「……本、図書室に、返し行くんだよ。」
そう、だったのか。
それで図書室のある、2階に来てたんだ。
あずりん先輩は私を少しだけ解放したあと、フワリくんを見て眉を寄せた。
そしていつものように、お得意の饒舌でまくしたてる……
「ふーん?でもあれだねぇ、すぐるは可愛い子にはちゃーんとそういう行動ができるのねぇ?私の時は私が相当言わないと荷物の1つも持ってくれないのに、高橋みたいに可愛い子だとそんな重そうな本ぜーんぶ持ってあげちゃうのねー?え、なに、すぐるくんいつからそんな紳士になったの?私全然知らなかったー」


