目指すは職員室の中にある、コピー機。
フワリくんの歩くスピードがゆっくりで、職員室までのその距離が、とても長く感じる。
このままずっと続けばいいと思える、静かな緊張……
「……」
「、…」
なんでだろう、今日は学校中が静かな気がする。
気のせいかもしれないけど、音がなくて、余計に緊張感が増す。
なにか話さなきゃと思いながらも、何も話せる訳もない私。
少しだけ視線を上げたらフワリくんの横顔が見えて、恥ずかしくなって視線を落とす……
「、…」
隣を歩くフワリくんに、どうして名前を知っているのか、思い切って聞いてみようかと少しだけ勇気が出かけたそのとき。
階段の踊り場に足をついた私たちの前に、階段を上がって来た誰かが立ちはだかった。
足元を見て歩いていた私は、前に立たれて動けなくなり、視線を上げる。
隣のフワリくんも、同じように視線を上げた。
「あ、大ちゃん」
目の前に立ったのは、生徒会長、春田先輩だ。


