本は、旗係の近くに確かに置いてある。
全部で10冊くらいの、本の山。
「今日みんな用事あるらしくて、旗係出席率悪くてさ」
「あ、じゃあ私行ってくるよ」
「おー、ありがとう伊集院」
多分、本の中に描かれている物を見本に色を塗っていくんだけど、開きっぱなしにするのが難しいからコピーするんだと思う。
「この本?」
「そう、それ全部。必要なとこポストイット貼ってるから」
「りょうかーい」
ヨッコが旗係の元へ行き、本を持ち上げようとしたとき、教室のドアからあずりん先輩の大きな声が響いた。
「雑用ー、ちょっとどっちか衣装手伝いに来てー!見に行ったらあいつら全然進んでなくて悲惨!手伝ってやんないと間に合わない!」
作業が進んでないのは旗係だけじゃないらしい。
どこもかしこも、うちのチームは進み具合がノロノロだ……


