「……あずりん先輩……かわいいです」
「え、なに急に」
「……ほんとに……すっごく、かわいいです」
「ふふ、なに言ってんの。てかごめんね、お腹空いてるとこ引き止めちゃって。ご飯、食べといで?」
「……はい」
あずりん先輩は……きっと春田先輩のことを、『瞬』とは呼べなかった。
恋してるから、大好きだから、『瞬くん』って呼ぶのが精一杯だった。
子供の私には、呼び捨てをすることが深い関係の証だって思ってたけど……
特別すぎるから呼べない関係もあるんだなって、初めて知った。
いつも元気で豪快なあずりん先輩が、きっと春田先輩だけに見せていた、女の子の顔。
春田先輩もきっと、あずりん先輩のそんな可愛い部分に恋をしたんじゃないかな。
フワリくんは、どうなんだろう……
仲のいい友達の彼女、……だった、あずりん先輩。
2人をちゃんと祝福してた?
それとも、本当は……


