あずりん先輩、私のミサンガにも気づいたし……


もしかして、フワリくんもミサンガつけていることに、気づいた?



「高橋さー、彼氏いないんだよね?」

「……は、い」



あずりん先輩は、顔の赤い私になんか触れないで、ミサンガ作りを再開した。



「好きな人は、いるの?」

「……え……えと…」

「いるんだ?」



いないって言うのもおかしいし、いるともハッキリ言えない。


なのにあずりん先輩には、答えはわかってしまうらしい……



「それってさぁ、副リーダー……じゃないんだよね?」

「ち、ちが、全然、違います!」



なんで菊地弟なのかと思ったけど……


そうだった、私、フワリくんに菊地弟と付き合ってるって思われてるかもしれないんだった。


思いだしたらなんか、へこむな……。



「私ね、高橋には年上がいいと思うのよ」

「え?」

「あんたみたいに守ってあげたくなるタイプは、絶対年上が合ってると思うの」



守ってあげたくなるタイプ、なの?……私。



「まぁ私が守ってあげてもいいんだけどね、それじゃあ高橋が嫌でしょ?」

「え、…いやじゃ、ない、です……」

「え」

「え?」

「いや、私に守られてもね……どうせなら男に守ってもらいなさいよ、せっかくなんだから」



あずりん先輩はかっこいいから、素直に嫌じゃないって思ったんだけど。