フワリくんの指の動きを見ていたら、ミサンガ作りはすぐに投げ出された。
「……むずい。も、いい。」
拗ねるように言うフワリくんが可笑しくて、可愛くて。
フワリくんの前で初めて笑えたことに気付きもしない。
「……これ、出来たやつ?」
「あ、ハイ、」
フワリくんが手に取ったのは、私が作った下手っぴだけど、一応完成したミサンガ。
スー先輩のに比べたらいびつだから、あんまりまじまじ見ないでほしい。
そんな願いは虚しく、フワリくんは手に持つミサンガをガン見。
あぁ……不器用な子って思われる。
「ん。」
「……え?」
私の目の前に、体をこちらに向けたフワリくんの、手首が差し出された。
え。
え?
よく分からなくて、手首を見つめる。
フワリくんは、手首までもがイケメンだ。
「……はい。」
「……。」
ミサンガを1つ、渡された。
グイッと更に手首を近づけ、フワリくんがなにかを待っている。
「……え、」
「……つけて。ミサンガ。」
「……。」
それは。
ハードルが高すぎる……。


