たいして気にもせず、頷く私。


すると、向日葵は嬉しそうに、いたずらっ子のような笑顔を見せた。


え……?


一瞬にして、向日葵のオーラが変化したのは気のせいだろうか?


さっきまでの、優しくて私を想ってくれているオーラ。


それが、今は……


まるで、からかいがいのある面白いオモチャを見つけたようなオーラになっている。


なにより、向日葵の目元がそう言っている。


「えと……。なにかして欲しい事とか、あるの?」


恐る恐る聞くと、向日葵は大きく頷いた。


その仕草は子供っぽくて、すごく可愛い。


なのに、なんだろう?


すごく逃げ出したいのは。


「泉、もっと近くにおいで」


私に向けて両手を伸ばす向日葵。


私は、その手に引き寄せられるようにして、一歩一歩近づいていく。


「泉、好きだよ」