「でも……。向日葵は敏感だから、私の変化に気がついて……。私、聞かれてるとき、すごく嫌だったの。今はただ笑っててほしいんだって、そう思って……。だから、八つ当たりしちゃったんだ……」


すべてを言い終え、大きく息を吐き出す。


手の中のカンヅメは、ギュッと握り締めていたせいで少し暖かくなっていた。


「ごめんね、向日葵――」