「うそつき」


震える声で、そう言っていた。


「『彼女』だなんて、うそつき!! 困った顔も、なにもかもがインプットされてるだけでしょう!? 私はそんな嘘はいらないのっ!!」


叫ぶように、言っていた。


なに、言ってんの?


相手はバーチャル彼氏なのに。


嘘とか本当とか、もう1人の自分が笑ってみてる。


「それにさ、この涙の理由は向日葵にあるんだよっ!!!」


私は、この最低な出来事を保存せず、向日葵を閉じた――。