サラッとそう言い、うふっと笑う。


そのフェロモンむんむんな笑顔に、単純な男どもは騙される。


「あなたのバーチャル彼氏、まぁまぁね」


『まぁまぁ』


その言葉に、カッチーンとくる。


キッとエマを睨み、「あんたに告ってくる男なんかより、数倍カッコイイわよ!!」と、言い返してやった。


「なんですって?」


これには、いつも綺麗なエマも表情をゆがめた。


ついでに、取り巻きの男どもも。


「俺たちがブサイクだとでも言うのかよ」


「うっさいな! 女同士のケンカに男がでしゃばるな!」


私が渇を入れると、エマは、「おもしろいわね」と、笑った。


おもしろ?


なにが?


どこが?


私の大事なバーチャル彼氏をけなされて、何がおもしろいんだっ!