「すぐ行く!! 待ってて!!」


私は叫ぶように言って電話を切り、大慌てで家を飛び出した。


顔とか、随分泣いたせいで最悪だと思う。


でも、かまってなんていられない。


私は猛ダッシュで、近くのコンビにまで走っていった。


明るく光るコンビニの看板に、速度を上げる。


「よぉ」


コンビニの前まで来ると、瀬戸君がそう言って笑い、片手を上げて見せた。


本当に、いた――。


「なんで……?」


息を切らしながら、瀬戸君に近づく。


「待ってるって、メールしたから」


だからって、3時間も待つか普通?


「つぅか泉、泣いてた?」


「え……ちょっと」


「わりぃ、もしかして、俺のせいとか?」


「違う違う、大丈夫だから」


慌てて首をふり、否定する。


すると、瀬戸君はホッとしたように表情をほころばせた。


「なにかあった?」