「ねぇお姉ちゃん!! これお姉ちゃんが作ったんでしょ? 直せるよね?」


すがるような私から顔を背け、清美お姉ちゃんは横に首を振った。


そんな……。


どうしたらいい?


どうしたら、もう一度向日葵に会える?


「私、なんでもするよ? お姉ちゃんの手伝いとか、頑張るからっ!! 本当は直せるんでしょ? お姉ちゃん、たまに嘘ついて私のこと困らせるじゃん? 今回だって――」


「泉、もう無理なのよ」


私の言葉を静かにさえぎり、お姉ちゃんは言った。


本当に、本当に、小さな声で。


だけど、その言葉は大きなナイフとなって、私に突き刺さる。


『もう無理なのよ』


嘘、偽りの色が感じ取れない、お姉ちゃんの言葉。


私は、握り締めていたカンヅメをスルリと床に落とした。


「向日葵……」


小さく、呟く。