桃子の言葉に、思いっきり動揺する私。


「ほら、図星だ」


そう言って、最後のご飯を口にかきこむ桃子。


図星?


図星なの? 私っ!?


正直、自分の気持ちをまだ理解できなくて、とまどうばかり。


「いいんじゃない? 恋に落ちるのに時間なんて関係ないしさ」


「時間……」


そうだ。


私は、時間が浅すぎて瀬戸君の事を好きだと言えなかったんだ。


でも、じゃぁちゃんと時間を重ねていたら?


そうしたら、付き合ってたの?


違う……。


私は、桃子をジッと見つめる。


時間なんて関係ないんだ。


私、きっと今のこの状態でも、瀬戸君のこと――。


「好き」


「うん、やっぱり?」


自分の気持ちにようやく気付き、真っ赤になってうつむく私。


好き。