ギョッとして瀬戸旭を見つめる私。


相手も、私を見て驚いている。


「なになに? 2人とも知り合い? っていうか、隣のクラスの瀬戸君だよねぇ? イケメンで有名のっ!!」


私たちが見詰め合っているのを見て、桃子が言う。


「あぁ、うん。そんな感じ」


曖昧に頷く。


ここで否定したら、妙な誤解を招いてしまう。


「うっそぉ! いつの間に? どういう経由で知り合ったの?」


目を輝かせて質問攻めを始める桃子に、私は困ったように瀬戸君を見た。


「隣のクラスなんだから、偶然話す機会があったんだよ」


困った私の間に立ち、瀬戸君が適当に話しをしてくれる。


まさか、私たちの出会いを最初から最後まで話すなんてできない。


そんな今年たら、桃子はエマに殴りかかるくらいしそうだった。


なぜだか3人で学校へ向かう、私たち。


でも、話をしているのは主に瀬戸君と桃子だけ。