愛して、芹沢さん

この5年間どれだけ苦しんできたのか、伊織は知らないんだね。



だから、簡単に謝ってきたりできるんだ。


そんな伊織と顔を合わすのが嫌で地元を離れて一人暮らしまで始めたのに…



どうして簡単に会いに来たりするの?





この日は久々にたくさん泣いた。


芹沢さんのことを考えることもできないくらい泣いて、伊織のことでいっぱいだった。



その泣き顔は次の日まで影響していた。



「莉央!?どうしたの、その顔!」


「柑奈…おはよう」


「おはようだけどさ、酷い顔だよ?大丈夫?」


「ちょっと色々あって」



できれば昨日のことは思い出したくない。