愛して、芹沢さん

「とりあえず、買い物はまた今度にしよう。お詫びに家まで送らせて?」


と歩き出す芹沢さんの背中を見つめる。



今のって告白になるのかな?




あんなかっこいい人がわたしを?

そんなことって……。




もしかして、遊ばれてるとか?




の割には本気っぽかったんだよね。


芹沢さんいい人だし、いくらなんでもこういうことを冗談で言うような人とは思えない。




離れて行く芹沢さんのそばまで近づくと、口を開いた。



「莉央ちゃんからしたら、さっきの告白も突然すぎたよね。でも、僕はずっと莉央ちゃんのことが気になってた」


「ずっと、ですか?」


「この前、電車で何度か見かけたって言ったこと覚えてる?」


「はい」