愛して、芹沢さん

芹沢さんの様子を確認したら帰ろう。




「成瀬さんを信じてよかったです。そう言ってくれると思ってたので」


「っ……」




真木さんはそう言ったけど、この決断は本当に迷ったところ。





会わない、と今でも言ってしまいそうなほど気持ちはかたい。



だけど、真木さんにはこの前の恩もある。





「今、社長はご自宅で休まれています」


「…わかりました」


「マンションまでお送りしますね。それからこれ…渡しておきます」




と差し出されたのはカードキー。





これを持つ日がまた来るなんて、思ってもみなかった。



あのマンションに行くことも、もうないと思っていたのにな。




なんだかんだでいつも最後が最後じゃないから不思議。