愛して、芹沢さん

え、え、え……!?!?


女性を置いて歩き出す芹沢さんを、とりあえず追う。



さっきの人、よかったのかな?


「せ、芹沢さんっ」

いても経ってもいられず、芹沢さんを呼び止めた。



「さっきの人…本当によかったんですか?」


「あの人、取引先の御令嬢」


「えっ、じゃ、尚更ダメじゃないですかっ」


「んーいいの。僕の好みじゃないからね」



芹沢さんの好み…

あんな綺麗な人が好みじゃないってことは、相当美人じゃないとダメなのかな。


芹沢さんクラスになると、それも納得というか。




「だから、莉央ちゃんと会えて助かった」


「お役に立てて何よりです」


こんな形で役に立てるなら全然有り。