愛して、芹沢さん

だけど、二度目のバイブ音で気持ちが緩んだ。




【今日、理一に会えるの楽しみにしてる。あの場所で待ってるね】



そうメッセージが届いていた。




「未緒……みお…」



送り主の名前…。



やっぱりあの寝言は聞き間違いじゃなかったんだ。




芹沢さんは『未緒』って呼んだんだ。




それから少しの間、真っ暗になった芹沢さんのスマホの画面を見つめていた。





未緒って誰なんだろう…?



お姉さん?妹さん?友達?…元カノ…?




誰にしろ、わたしとの時間より大事にしたいと思う相手なのは確かなんだよね。



……はぁ…一気に気持ちが重くなった。