愛して、芹沢さん

「実は親父が倒れてさ、弟が3人もいる俺の家庭的に金銭苦しくて…ここんところ、バイト4つ掛け持ちで働いてた」


「4つも!?…それは倒れるよ。お父さんは大丈夫なの?」


「親父ならピンピンしてるよ。ただ、前のように働くのは難しいだけ」


「…そっか…大変、だったね」


「大変だし、しんどいけど…莉央のこと思いながらだと、不思議と頑張れてた。今日久々のオフで、莉央に一目会いたくて来たけど……こんなことになるとかほんとダサすぎて自分がうざい」


「伊織…」





知らなかった。




そんな状況の中にいたなんて。



そこまで頑張っていたなんて…。





「迷惑かけて悪かったよ。俺ならもう大丈夫だし、莉央は帰っていいよ」


「……もう少しいる。心配だし」


「へ〜心配してくれるんだ?」




と笑う伊織にドキッとする。