愛して、芹沢さん

「やっぱり謝らないといけないのは僕のほう」


「…どうしてですか?」


「莉央ちゃんが嫌な思いをしたのは確かだから。本当にごめんね」


「っ…」


「だけど、これだけは言っておきたい。あの子…秘書の子はここには上げてないよ」





そう言った芹沢さんから距離を取る。



え、でも…、___



「外は寒いし、エントランス内で待っててもらっただけ。ちなみにあの子が来たのは、僕に渡しそびれた書類があって、それを持って来てくれただけ」


「…そう、だったんですか」


「あと、僕に莉央ちゃんという可愛い彼女がいることも知ってるよ。こんなこと自分で言うのは嫌なんだけど、僕目当てで入ってくる人間が多くて、そういう人とは仕事にならないから、面接時にチェックしてるんだよね」





はぁ…全部わたしの思い過ごしだったんだ。



どこまでも情けない。