愛して、芹沢さん

「莉央ちゃん…無事でよかった」


「……」




少し離れたところからそう声をかけてきた芹沢さんに頭を上げることなどできない。




どうしてこういう時でも冷静でいれるの?



わたしのこと責めたらいいのに…!





「莉央ちゃん、帰ろう?」


「……はい…」




そっと立ち上がり、芹沢さんの横を素通りすると、そのまま玄関に向かう。



本当はこんな態度とりたいんじゃない。




素直に謝りたいのに…意地張ってこんなこと…。



「真木さん、お邪魔しました」


「いいえ。成瀬さんと話せてよかったです」