愛して、芹沢さん

もうどうでもよくなり、その場に座り込んだ。



閑静な住宅街から見上げた夜空に星は見えず、今にも雨が降り出しそう。


そのまま夜空を見上げていると、人の気配を感じハッとする。




「っ…真木さん!?」


「成瀬さん…?どうして?1人、ですか?」



コンビニ袋を片手に真木さんが立っていて驚く。




急いで立ち上がると「こんばんは」と挨拶を口にした。



「あの、どうしてこんなところに?成瀬さんの家はここから離れているはずでは…?」


「…訳あり…です。無我夢中で走ってたらここに来てて…迷ってたところです」


「訳あり、ですか…」


「あの、ここからどう帰ればいいか教えてもらってもいいですか?」





20歳にもなってこんな質問…バカみたい。