愛して、芹沢さん

芹沢さんの顔は一切見れなかった。


だから、どんな表情でわたしを見ていたのかなんてわからない。




だけど、きっと呆れてたよね。



わがまま…って思われたよね。




アパートに着き、言われた通り芹沢さんに連絡を入れるとそのまま電源を切った。




「最低だ、わたし」



こんな自分が心底嫌になる。




人に優しいところが芹沢さんのいいところでもあるのに。



その優しさを独り占めしたい…


そう思うわたしは本当に最低だ。




あの女性の人と、明日も明後日も明明後日も、一緒に仕事するんだね。



仕事とは言え、彼女のわたしより芹沢さんと過ごす時間が長いなんて…。